総体に懸ける想い

 先週末は、3年生の最後の試合である地区の総合体育大会の試合があった。かつては夏休みに入ってからすぐか終業式直前の土日に行われていたが、随分と実施時期が早くなった。種目によって実施日は違うが、野球は大会の日程を消化するのに時間がかかるので、この時期から始まる。顧問にとっても3年生最後の大会である総体は特別なもの。3年生が1年生で入部してきたころのことを思い出したり、途中で厳しく指導したことや生徒の努力なども甦り、最後の試合での選手の活躍と勝利を願う。

熱くて暑い総体

退職した今年は、ベンチには入らず本部席からの観戦となり、ちょっと寂しい想いもあったが、1年生の時から指導してきた選手たちが活躍し初戦を延長で見事に勝利してくれたので感動。来週も体調に気を付けて頑張ってほしい。特に3年生は気持ちの入ったプレイや試合をするので、審判も緊張するのが総体。自分も審判には入らせてもらったが、総体での緊張感は独特でベンチもピリピリしているので一瞬も気を抜けない。この日も真夏日で午前中から30℃越え。この暑さの中、審判もやって、ベンチで試合の采配を振わなければいけないのが中学校の野球部の顧問の宿命。そしてこの大会は、指導者にとっても、自分が指導してきたことの答え合わせみたいなものなので、試合に勝てばまだ気力を維持できるのだが、負けるとどの先生も落胆している気持ちが顔や様子ににじみ出て、掛ける言葉にも気を遣う。月曜日は年休を取って気持ちを整理したいくらいだがそうもいかない・・・。とても大変なのだが、皆、生徒のためにお互いに助け合いながら頑張っている先生達の姿も美しい。

不思議・・・

 もうこの歳になると、だんだん、過去の記憶が薄れていき、人から云われれば「あ~、そういうこともあったなぁ」ということが多いのだが、やはり夏の総体の試合は、不思議と結構鮮明に頭に残っているもの。先日も再任用のある先生と20年以上も前に対戦した試合の話をしたら、向こうも結構その試合の展開などをよく覚えていて、やっぱりそういうものなんだなと感じた。野球の場合は特に「あそこでピッチャーを交代しておけば」とか「スクイズのサインを出しておけば」「ランナーを止めておけば」「外野の守備位置を確認しておけば」など、ベンチの采配が試合の勝ち負けに直結することも多いので、余計に記憶に残っているのかもしれない。

反省・・・。

自分の学生時代の記憶も、もうほぼほぼ無くなっていて、大きな行事だった修学旅行や受験のことなどはよく覚えていない。覚えているのは、部活動での大事な試合の勝負がついた瞬間や苦しかった練習の記憶、先生から殴られた時の気持ちなど・・・。多分、過去に自分に厳しく指導された生徒もやっぱりずっと忘れずに一生覚えているんでしょうね。反省・・・。