4月にFIREをし、それまでよりも株式相場を毎日見ているが、4月以降の日本の株式市場は、一言でいってトランプ大統領に振り回され、株価が上下している感じ。4月2日にトランプ大統領が発表した相互関税(実際はまったく「相互」ではなく一方的)、4月3日から日本も対米輸出に24%が課されることになり、株式が大幅に下落。しかし、4月9日に自動車以外の相互関税の上乗せ分を90日間停止することを発表し、大幅下落していた株価は反騰し始め、4月2日の段階で32000円だった日経平均は5月上旬には37000円までに回復。7月22日には、日米の関税交渉が合意に達し、関税が15%に引き下げられることをトランプ大統領がSNSに投稿すると、日本の市場も自動車関連株を中心に急騰し、現在日経平均は42000円程度となっている。
「TACO」への対応

トランプ発言に株式市場も引っ掻き回られている感じであるが、結果的には4月2日時点で32000円だった日経平均が現在42000円になっているので、現状はトランプの政策は株式市場にはマイナスに作用はしていないともいえる。考えようによってはトランプ氏のやり方はいつもワンパターンで、最初に大きく衝撃的に吹っ掛けておいて、相手から妥協を引き出した上で交渉(トランプ氏いわくディール)により譲歩し、最終的に利益を得てそれを国民にアピールするという手法。これのやり方は最近「TACO」と云われている。「Trump Always Chickens Out(トランプはいつもビビってやめる)」の頭文字を取ったものだが、ビビッてやめているのではなく、ある程度譲歩することを視野に入れて最初に大きく吹っ掛けているのだろう。ある意味わかりやすいやり方なので、逆に御し易いところもあり自分的には助かっている。
自分の今後の展望と予想
・トランプ大統領は、任期途中で大統領を退任する可能性が高い。
そう考える理由
⇒敵を多くつくる政策を強行する政治家は、途中で暗殺や失脚することが多い。
例;蘇我入鹿、織田信長、ナポレオン、大久保利通、田中角栄
⇒トランプが行っている関税政策や移民政策はグローバル化という現在の潮流に合っておらず、長期的にみれば、物価高と労働者不足を招き、アメリカ経済を弱体化させる。
⇒性的人身売買で起訴され勾留中に自殺した米富豪ジェフリー・エプスタイン元被告とトランプ氏の関係が疑われており、関連文書の公開問題がトランプ氏の支持基盤であるキリスト教保守派から批判され大きな問題となる可能性がある。
⇒トランプ氏は現在79歳で、退任時は82歳となり、ストレスが多く激務である大統領職で健康が損なわれる可能性が大きい。
トランプ氏が大統領を任期途中で退任することになれば、世界の市場における株価は急騰する可能性が高い。

・石破茂首相は、8月中に参院選惨敗の責任を取り、辞任する可能性が高い。
もはや、党内の支持もなく、政権運営は難しい状態だが、続投表明しているのは、軍事オタクである石破首相が、終戦から80年の節目の年である今年の広島・長崎の被曝の平和祈念式典や終戦記念式典に現役総理として参加して花道を飾ろうと思っているのではないかと推測している。そうなれば、後任は高市早苗氏の可能性が高く、アベノミクスの系譜を受け継ぐ高市氏の首相就任を株式市場は好感するだろう。また日本初の女性総理誕生ということでご祝儀相場となり株価が高騰する可能性が高い。
8月上旬は第1クォーターの決算がカギ
とりあえず、トランプ大統領が失脚するのは、まだ先の話になると思うが、石破首相の退陣はすぐの話になる。現在、株式市場は、対米関税率が15%に決まったことで22、23日はほぼ全銘柄が上昇し、現在は利益確定売りもあって、少し下げている状況。今後、7月末から8月上旬にかけて、第1クォーターの決算発表があり、その結果を受けて個別に株価が動いていくはず。今、デイトレではなく、自分が第1クォーターの決算を跨ぐ予定でロングポジションをとっている銘柄は「商船三井」「スズキ」「日本航空」「三井住友ファイナンシャル」の4社。
・「商船三井」

3月の決算発表時に今年度の業績見通しについて、トランプ関税と円高を見込んで控え目な見通しと配当を表明しており、日米の関税交渉妥結と思ったほど円高が進行していないので、8月上旬の第1クォーターの決算報告で上方修正するのではないかと予想。株価が5000円を切っていれば買い。
・「スズキ」

アメリカ向け自動車の輸出はほとんどなく、インドでの現地生産と輸出に力を入れている、いわゆる「インド銘柄」。アメリカ向けがほとんどないことから、22日の自動車メーカーの株価の急騰とはほぼ無縁で現在も株価は高値圏に入っていない。ただ、想定レートよりも円安になっていることと、インド市場の伸びで決算は悪くないと予想。
・「日本航空」

インバウンドが過去最大であったため、その恩恵を受け業績は悪くないと予想。アメリカとの合意で日本がボーイング社の航空機を100機購入することが決まったためか現在株価は低迷中。インバウンド需要は今後も増加していくと考え「買い」
・「三井住友ファイナンシャル」

SBI証券と提携した「オリーブ」が好調。今年度の業績予想もトランプ関税の混乱を見込んで控え目になっている。政府系金融機関はアメリカへの投資を約束させられたため、民間の国内メガバンクの融資案件は増加すると予想。メガバンクの中ではそれほど高値圏にあるように思えず、株価が3800円以下だったら買いと判断。
さてさて、第1クォーターの決算を受けてどうなるか・・・・。参院選前に仕込んでおいた自動車株が急騰し利益を確定したので少し気持ちに余裕があります。